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バケーションレンタル事業が昨今、注目を浴びています。
バケーションレンタルは、利用者と事業者双方にメリットがあります。
利用者にとってはホテルより広く、安く宿泊できます。
また事業者にとっては、低コストで安定した収益化が見込めるという利点があります。
バケーションレンタルとは?
「バケーションレンタル」とは欧米ではよく行われているもので、日本でいう「貸別荘」のことです。
具体的には、オーナーが使っていない時期の別荘を借りて休日を過ごすというものです。
滞在中、自分たちのペースで自由に行動できることが魅力の1つです。
“違う土地で生活をしながら休日を過ごす”という、ホテルとは全く違う過ごし方ができます。
例えば食事をとる際、地元の美味しいレストランに行くのはもちろん、キッチンも整備されているため地元の食材を調達して自分で作ることもできます。
また別荘はオーナーさんの趣味嗜好が現れるため、仕様はさまざまです。趣味が合えば、より楽しい空間での休暇が実現します。
一般的な「ホテル」と「バケーションレンタル」の違い
では「バケーションレンタル」と「ホテル」の違いはどこにあるのでしょうか。
それはホテルの代わりだけでなく、さまざまな用途に用いることができるところです。
「バケーションレンタル」では複数部屋がある場合が多く、ホテルより広々しています。
またキッチンや冷蔵庫などの設備も整っていることから、ミーティングや合宿、パーティ等にも活用できます。
必要な時にだけ借りられる、ホテルと自宅の良い面を両方かけ合わせたサービスが「バケーションレンタル」といえます。
バケーションレンタルが注目される背景
近年「バケーションレンタル」が注目されています。
Webサービスが登場する前、観光業界は宣伝に多大な費用がかかるため、収益化が難しい業界でした。
しかしSNS等の誕生によって「新しい貸別荘の活用方法や観光の楽しみ方」が広く認知されるようになり、貸切サービスの市場が拡大しています。
さらに最近は新型コロナの世界的流行が収束に向かいつつあることで、短期貸別荘である「バケーションレンタル」が注目を浴びています。
観光客が増加傾向にある今、高所得者向けの観光業界である外資系ホテルの参入も増えています。
つまり高価格帯での観光業界のニーズがあると考えられるため、小規模で参入できる「バケーションレンタル」といったサービスは、他のサービスからのリポジショニングを行うチャンスだと考えられます。
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バケーションレンタルのユーザーにとっての3つのメリット
「バケーションレンタル」が人気の理由は、ユーザーにとってホテルにはない大きなメリットが3つあるからです。
順を追ってご紹介していきます。
人数によっては宿泊費用を抑えられる
1点目は、人数によってホテルよりお得に利用できることです。
特に大勢での利用の際にメリットが高くなります。
ホテルや旅館の宿泊費は1人当たりで設定されており、合計人数によって宿泊代金が変わる場合がほとんどです。
そのため、宿泊人数が増えるほど金額は大きくなります。
一方「バケーションレンタル」は、一軒あたりの宿泊費で設定されています。
つまり宿泊人数が増えるほど、1人当たりの宿泊費が割安になるのです。
大勢で宿泊する場合は、ホテルよりお得に利用できます。
生活に必要な家具が揃っている
2点目は、キッチン道具や掃除用具などがそろっていることです。
オーナーが実際に所有している別荘のため、生活に必要な最低限の設備が整っています。
ホテルの場合にかかる外食費やクリーニング代を、大幅に節約できます。
また地元の食材を調達して自分で作ることもできるため、滞在場所に住んでいるかのように旅行を楽しむことができます。
一方でホテルのような手厚いサービスはないため、長期滞在の際は食事や清掃を自身で行う必要があります。
プライベート空間で土地を感じることができる
3点目は、プライベートな空間で土地に密着した観光ができることです。
自然に囲まれた土地のホテルに宿泊していても、ホテルの内装自体は似ている可能性があります。
一方バケーションレンタルはすでにある物件を改装している施設も数多くあり、歴史を感じる佇まいや内装で、土地に密着した観光を楽しめます。
加えて一棟ごと借りている場合は、ホテルのように他の宿泊者と会う可能性も低く、よりプライベートな空間で過ごすことができます。
バケーションレンタル事業の3つの魅力
ここまで「バケーションレンタル」を利用する際の魅力や普及した背景をお伝えしてきました。
そんな「バケーションレンタル」は、事業として大きな魅力が3つあります。
低リスクで安定した収益化
「バケーションレンタル」は、リスクを抑えながら安定した収益化が見込める事業です。
すでにある物件を活用している施設が多いため、新品の不動産を購入する必要はありません。
中古不動産を購入することで、仕入れコストを大幅に抑えることができます。
また清掃などは外部に委託できるため、一定の人員を雇用せずに運用でき、固定費を節約できます。
したがって「バケーションレンタル事業」は低コストかつ業務の効率化ができ、事業リスクを抑えられます。
高利回りかつ競争力も高い事業
「バケーションレンタル事業」は、高利回りかつ競争力に優れている事業です。
人気の観光地でレンタル事業を行えば、15~30%ほどの高い利回りが期待できます。
加えて「バケーションレンタル」は5人以上で宿泊できる一棟貸切型という特徴があるため、競合他社が少なく競争力も高い事業です。
また一棟貸切での宿泊は他に宿泊客がおらず、気にせず楽しむことができるため、高い顧客満足度も期待できます。
様々な節税対策が期待できる
高い節税効果が期待できる点も「バケーションレンタル事業」の魅力の1つです。
具体的には法人税や所得税、相続税対策への効果が期待できます。
所得税に関しては1年目に減価償却費や費用計上ができるため、給与所得と相殺して軽減することが可能です。
相続税に関しては評価額が低い中古物件を活用し、現金を固定資産へ組み替えることで税金を抑えることができます。
バケーションレンタル事業化事例
「バケーションレンタル事業」が良さそうだと感じても、実際に事業化するためにはどうしたらいいのかわからない人もいるでしょう。
事業を始める前に知っておくと良い、いくつかの事例をご紹介します。
不動産業からの事業転換
「バケーションレンタル」の事業化事例の1つ目としては、不動産業からの事業転換があります。
不動産業者は自身の保有している不動産の一部を「バケーションレンタル」として貸し出したり、地域情報を活用し事業を行ったりすることも多いのです。
地元の情報を活かしながら、旅の企画や旅行中のサポートができるため、不動産業と「バケーションレンタル事業」は親和性が高いのです。
空き家の活用
事例の2つ目として、空き家を活用した「バケーションレンタル事業」があります。
空き家であれば建物や土地を安く購入でき、費用がかかる修繕費を事業再構築補助金で賄うことができるため、固定費のコストを限りなく抑えながら事業を始められます。
近年人口減少や少子高齢化などの社会変化から、空き家が問題になっています。
「バケーションレンタル」は使わなくなった空き家を無駄なく活用することで、社会問題を解決しながら収益化できる事業です。
地域資源の活用
「バケーションレンタル事業」の事例3つ目は“地域資源を活用すること”です。
今までの事業再構築補助金は、地域貢献や地域経済を活性化できるビジネスモデルに採択されやすい傾向がありました。
そのため「バケーションレンタル事業」で、その土地にしかない環境資源を活用した事業計画を策定すると、採択率が高まる可能性があります。
「バケーションレンタル」というサービスそのものが地域に密着できる強みを持っているため、地域資源を活用することでより事業化を推し進められます。
まとめ
「バケーションレンタル事業」は、低コストで安定した収益が見込める事業です。
新型コロナの流行が収束しつつある今、競合他社が少ないにも関わらずユーザーのニーズが高まっている注目度の高い事業です。
一方で低コストで参入障壁が低いため、競争が激化する前に事業化しておくべきものでもあります。
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